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写真集のデザイン "ROAD OUT"


海外ロケーションでの撮影はスリリングで楽しいのですが、プレッシャーも多く苦痛に感じる時も多いのです。雨が降ってたりすると、不謹慎ですが、やった、今日は延期だ、と喜んだりしてます。それに比べると、撮り溜めた写真を写真集としてデザインすることほど面白いことはありません。この浜田省吾さんの「ロードアウト写真集」は1995年に出版されたのですが、撮影に9年を費やしただけに、写真集の編集には納得のいくまで時間をかけ、楽しみながらデザインしました。心がけたのは、どのページを開いても音楽が感じられるようにということでした。
出来上がったときに、ぼくにとっての究極のグラフィックとは〈自著本の編集・デザイン〉にこそあるのでは、と思うようになりました。普通は仕事が終わると、あれこれと反省点も多いのですが、この写真集は珍しく満足出来る仕事でした。実はこの写真集の写真は全て、標準レンズを付けた一台のハッセルブラッドで撮られています。9年間ずっと同じカメラで、レンズを替えることも無く撮り続けたわけです。そのいきさつは写真集のあとがきに詳しく書いていますが、一言で言うと見たままの距離感をそのまま伝えようということでした。



見開き単位のストーリー性や…



2つの写真のコントラスト性や…



透明の扉に刷られた歌詞には、様々な表情の空を合わせたり…

このように、箱入りで、布貼り仕様の豪華な写真集を、アートディレクター、写真家として、妥協をせずに出せたことは、奇跡のようなものだと思います。T2
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[デザインの話
裏墨裏水

バガボンド画集の初回特典のひとつ「おばばスタンプ」です。
画集制作時、いつもおばばに好反応されていた井上さんが印象的でした。
制作過程など紹介してるスペシャルサイトもぜひ覗いてみてください。 / 児玉

「裏墨裏水」

名前 ○○○○○(主要キャラの「お○○」を小文字ローマ字で)
パスワード 0215
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[お知らせ
サンダーバードの造形


少し前になるが、集英社から出版された「サンダーバード・コンプリートファイル」の表紙の画像を制作した。サンダーバードで育った世代としては、おもしろい仕事で、ぼくなりのこだわりで挑んでみた。全部で6作品つくったが、そのうちの一枚が4号をフィーチャーしたものだ。この4号は他のメカニック群のなかでも極端にサイズが小さいのだが、その分はこの船体の黄色が、俺だってここに居るぞとばかりに、存在を主張して他のメカとのバランスを保っている。言うに及ばず、このサンダーバードのシリーズは、色彩設計ひとつを取っても、見事なまでのアートディレクションとデザインの素晴らしさに満ちていて、どのメカのデザインも、あらゆる方向からの鑑賞に堪え得る隙の無さだ。4号もしかり、その水難救助メカとしての緊迫感溢れるデザインに見え隠れする、後ろ姿の愛らしさはどうだろう。T2

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[デザインの話
ブン(雄)深夜の不満


またまた深夜に帰宅。起きて来たブンを撮ると、不満げな様子。



どうした?と訊いたら、怒られた。 T2
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[ねこの話
いざ上野へ
先週末『井上雄彦・最後のマンガ展』を見に上野の森美術館へ行ってきました。上野公園の美術館へと続く道を歩くと、美術館のかなり手前から既に長蛇の列が。最後尾はなんと1時間40分待ちとのアナウンス。
公開初日ということもあり、ある程度の予想はしていたが井上さんの人気の高さをあらためて実感。
遥か先にある美術館の正面の壁に巨大な武蔵が姿を現す。はやる気持ちを抑えられず走って美術館の正面へ向かう。


新緑の木々の間から見える巨大な武蔵の姿は、その風景すら計算されたレイアウトになっているかのようです。


とにかくデカイ……、この迫力ある武蔵。

美術館から続く長蛇の列は『当日券』での入場らしく、あらかじめ前売り券を購入していたので割とすんなり入場できました。(週末来場する方は前売りを購入をおすすめ)
いよいよ美術館内へ。
入り口の正面には高さ3メートルほどの和紙に墨で描かれた仁王立ちの武蔵の姿。力強い筆の軌跡と気迫迫る武蔵の姿から展示は始まる。順に展示を見ながら歩き出す。どのような展示なのかまったく予備知識の無いままの『まっさら』な状態で行ったこのマンガ展。最初の方は原画の凄さを食い入るように見ていたが、徐々にストーリーに引き込まれ終盤は喉の奥がすぼまり胸に熱いものが込み上げてくる……。絵の美しさにや斬新さに感銘を受ける美術展は幾度となくあったけど、ここまで心を揺さぶられた美術展はこれが初めてかもしれません。美術館全体が『バガボンド』の世界、まるで巨大なマンガの中を歩くような感覚。
『バガボンド』ファンは是非足を運んでみて下さい。きっと『込み上げてくる』理由がわかると思います。/平賀


図録『いのうえの 三日月篇』(初回限定バージョン)をGET!
http://www.ueno-mori.org/
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[ひとり言
バガボンド28巻


バガボンド28巻本日発売です。
ふと、これまでのロゴ色を振り返ってみると、

緑・黄緑系      6回
銀          4回
ピンク        4回
金          3回
赤系         3回
青・水色系      3回
黒、白、黄、オレンジ 1回

でした。5巻に続きオレンジ2回目です。
こうしてみると意外とピンクが多いです。かわいいですね…!

明日より上野の森美術館で「井上雄彦 最後のマンガ展」が開催されます。
スタッフの1人が早速行くようなので(予約済みで万端です)週明けにでも報告します。 / 児玉
http://www.ueno-mori.org/
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[デザインの話
Late For The Sky


夕方遅く、既にうす暗くなった空を試しに撮ってみたら…
空の青が奇麗に出て、星も写ってました。

How long have I been sleeping
How long have I been drifting alone through the night....
.....Late for the sky...

撮影データはNikonD2X ISO1200, 1.0sec, F1.2 です、多分。T2
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[ひとり言
Devilman


永井豪さんとは「デビルマンイラストレーションズ」という作品集に参加した際に、その対談企画で知り合いになりました。その時、ぼくの作品を気に入られて、永井さんのオフィスには2枚の作品を飾っていただいてます。光栄なことです。永井さんはぼくより年上だけど、いつお会いしても若々しく、話も新しい話題が豊富で、まるで20代の青年と会話しているような錯覚に陥ってしまいます。当時、社会現象にもなった「ハレンチ学園」の無茶苦茶さは、いまの直接的なエロなんかは敵わない凄さがありましたが、この「デビルマン」も相当にショッキングで奥が深く、とりわけそのダークな内容には、わけも分からず惹き付けられましたね。

この作品に登場する女性はロサンゼルスで撮影しました。ジムのトレーニングで鍛え上げた素晴らしいプロポーションの持ち主で、スタジオの2階のオープンエアーで撮影しましたが、ヌード撮影に気付いた道行く人に向かって彼女は素っ裸で挨拶してました。身体に自信が有る人は違いますね。
話は逸れましたが、このデビルマンの世界観を題材にしたぼくのオリジナル作品は、巨大な女神とそれを見上げるデビルマンです。いろんな経緯で出来たものです。T2
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[デザインの話
井上雄彦画集のデザイン


コミック単行本『バガボンド』の装丁をしていて、この「WATER」と「墨」と名付けれた2冊の画集制作にも携わることになったのですが、企画が上がって出来るまでには2年以上が必要でした。推敲を重ね、いろんな視点で試しました。どこか1カ所でも変えると、その変化が全体に及び、最初からやり直しで、さながら武蔵の修行のような2年間でした。本文の編集バージョンだけでも5、6タイプあって、レーザーライターで出力したページ数は数千を超えていると思います。途中で何度も挫折しそうになりましたが、最終的には井上さんにも喜んでいただき、これ以上のものはないと言えるくらいの仕上がりになっています。どのページにも新しい発見がありますが、とりわけ「墨」で鮮明になる過剰なほどの描き込みや、「WATER」でみられる現代的な配色の筆使いとなど、井上劇画の凄さを再認識させられる画集です。必見! T2

〈以下は公式サイトに書いた、完成時の印象です〉
圧倒的画力で緻密に描き込まれたコマは見返すたびに奥行きが深まり、極限まで削がれた言葉は読み返すたびに雄弁さを増していた。「バガボンド」を読むということは、そんな「尽きることのない鑑賞の喜び」なのだと思う。井上さんのこの2冊の画集は、そんな必然が生み出した結果に過ぎない。僕はこの画集のデザインを担当して、井上劇画の底力を痛いほど知ることになった。この画集が紡ぎだす光と陰には〈新しい解釈〉と〈新しい興奮〉に満ちている。画集アートディレクター:田島照久

さらに詳しくは
http://www.e-1day.jp/morning/anniversary/vagabond/
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[デザインの話
PATLABORの金属感




金属で出来ているようなパッケージを目論んだ「PATLABOR」のDVD book。外箱はメタル系の厚紙を使い、穴を開けたり、エンボス加工をすることで、金属感を演出し、DVDの盤面も白と黒のみでデザインを排除。徹底してシンプルにすることで、外側から見える材質感だけを強調してます。造本は厚いボール紙にタイトルを型押し加工し、背を布で綴じた凝ったつくりです。こんな特殊パッケージも、年々いろんな事情で、提案することが難しくなって来てますから、デザイナーも根性が要ります。ほんと。T2
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[デザインの話
Gundam T-shirt, book


ガンダムTシャツが、早くも一部に売り切れが出ているようです。このガンダム初の写真(それまでは写真というかたちでは存在しなかったので)を撮り始めたのは7年くらい前で、最初はアメリカ向けのパッケージでした。それが今回のユニクロとバンダイのコラボTシャツに繋がってます。去年この話がきたときには、「ひとつ間違うと、在庫の山になるかも」と心配するぼくを、大丈夫、絶対売れますよと、ユニクロのデザイナーH氏に説得されたのを思い出します。写真のチョイスはユニクロ側ですが、そのチョイスもいい結果に繋がっているようです。T2
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[デザインの話
高校2年と3年のときのデザイン


高校2年のとき16歳、美術部在籍時代の作品。桜島の観光ポスター。



17歳で描いた同じく桜島の観光ポスター。高校3年になっても、まだ進路がはっきりしないまま、バンドに夢中になって勉強から逃げていたころ、期待もしないで提出したこのポスターが九州高校デザイン展で最高賞をもらい、真剣に東京の美術大学を目指そうと考えるようになりました。タイポグラフィーも含めて全て手描きで、ポスターカラーで描いています。究極のアナログ。T2
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[デザインの話
Photoshop ver.1.0


英語版Ver.1.0から使ってきた、ぼくのPhotoshopのシリアルは末尾の数字が2桁しかない初期のものなのですが、その証拠をひとつ。
ぼくは80年代、90年代とデザインがアナログからデジタルに移行する端境期を過ごして来ましたが、実はいまだにアナログから抜けきれないグラフィックデザイナーなんです。しかし、あの時は違っていて、1988年にMacintosh IIxが登場したのですが、勘で、これは導入するしかないと思いました。初期設置費用が驚くほど高かったのですが(新車のドイツ車が買えるくらい)、もしあの時デジタルに向かわなかったら、とっくに廃業していたかもしれません。Photoshopもこれほど長く使うソフトになるとはその時は思いもしませんでした。因にこのシリアルはさすがにOSXでは使えなくなりました。ちょっと残念です。T2
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[ひとり言
コンテンツ更新


HPリニューアルから3ヶ月……、やっと『ORIGINALS』をUPしました。恐竜を撮影した作品『DINOPIX』、無機質な物質が空間に浮かぶ『identifier』、超古代文明の名残が突如現れたかのような『PYRAMID MANIA』。見ているとイマジネーションが時空を裂いて燦々と降り注ぎます。
要チェック!
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[お知らせ
若輩猫シノビー その3


夜、遅くに帰ったら、シノビー(雄)だけが起きてました。何をしていたのやら。T2
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[ねこの話
雑誌『Pen』 DINOPIX記事掲載


雑誌『Pen』5/15号(5/1発売号)特集「恐竜の世界へ。」に田島のインタビュー記事が掲載されています。恐竜を『撮影』した書籍『DINOPIX』シリーズの撮影エピソード、制作秘話を掲載。
恐竜ファンは必見です!

Penオフィシャルサイト
http://pen.hankyu-com.co.jp/

こちらで『DINOPIX』が見れます。
http://amanaimages.com/gallery/artist/tajima/
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[お知らせ
UT Gundam T-shirt


先週、福岡に行った際に、天神のユニクロでこのTシャツを買いました。まだサンプルが届かないこともあって、仕上がりを心配していましたが、色校正のときより遥かに良く出来ています。布上で写真画像を再現するのは難しいのですが、着ることを考えると、これくらい粗い網点の方がポップでTシャツには合ってますね。T2
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[デザインの話
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